河野順子研究室(教育学部?大学院教育学研究科)

研究室探訪
教育現場の声を知り、学び合う実践と理論の統合を目指す
研究室には室長の河野順子教授をはじめ、大学院生が2名、
教育学部4年生13名計15名が所属している

河野順子研究室
【教育学部】国語教育科
【大学院教育学研究科】教科教育実践専攻

時代が移り変わり、教育の現場も変わりつつあります。
現代的な教育課題に対して、学習理論をきちんと学び、実践する力を持つ教員が求められています。
今回は、教育現場との学び合いで、実践と理論の統合を図る研究を進める河野研究室を訪ねました。

教育現場の声を知り、学び合う実践と理論の統合を目指す

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12月2日に熊本大学附属小学校で行われた文部科学省委嘱論理科運営指導委員会の様子

教育現場における実践と学習理論の統合を目指し、研究を続けている河野研究室。未来を担う教育者の卵たちが、国語科教育を軸に、地域の小?中学校の授業や研究会などに積極的に参加し、日々研さんを積んでいます。
「もともと、熊本は教育に大変熱心な地域で、昭和20年代には、戦後の新教育運動の中で『隈府プラン』という経験主義的カリキュラムのモデルも作られています。
こうした脈々と受け継がれてきた熊本ならではの教育研究を士台にしながら、国語科教育における実践と理論の統合を実現することが目標の一つです」と、河野順子教授は語ります。

日本国語教育学会熊本支部の研究会は、学生たちにとって大きな学びの場です。先輩の実践成果に耳を傾け、最新の研究講演から学び、自らもまた研究成果を発表する貴重な機会となっています。「現場の先生方から学ばせてもらう姿勢が大切」という河野教授。学生たちの視線は真剣そのものです。研究会では大学OB?OGとの新たなきずなも生まれています。
「先輩の話を直接聞く機会を得たことで、彼らの発表に実践と理論の統合が見られるようになりました」と河野教授。
3月5日には、熊本大学教育学部と熊本県教育委員会後援、熊本市教育委員会共催の附属学校園と連携した第1回研究発表会の開催が予定されており、リーダーとして準備に追われる日が始まります。
教育には長い年月をかけて積み上げてきた普遍の理論と、時代の流れに沿って変えていくべき理論があり、まさに不易流行の指導理論が必要です。月例会が開かれる「国語教育湧水の会」も70回以上を数え、ベテランの先生から学生まで集まって、活発な意見交換が行われています。
「熊本の、日本の、ひいては世界の教育現場を担う人材に育ってもらうことが、目標です。学生たちを現場へ送り出すだけではなく、実践と理論の統合に向けた現場との連携にも取り組んでいきます」と河野教授。今日も学生たちの研究は続きます。

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同附属小?中学校の授業に参加。学生たちは、子どもたちと向き合い、教育現場を肌で感じていた 同附属小学校で行われた第18回日本国語教青学会熊本支部研究会「これからの国語科教育」では、学生たちが授業アイデアを提案。ベテランの先生や学生たちを前に、研究成果を発表し、活発な意見交換が行われた

(熊大通信39号(2011 WINTER)1月1日発行)

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