岡田行雄教授 内田博文九州大学名誉教授との共編著『日本の医療を切りひらく医事法』が出版されました
熊本大学大学院人文社会科学研究部 岡田行雄教授は、内田博文九州大学名誉教授との共編著で、令和4年2月28日に(株)現代人文社より、書籍『日本の医療を切りひらく医事法』を出版しました。
本書は、患者と医療従事者との間の相互不信が増している日本の医療をめぐる法制度を中心とした状況を、歴史から紐解いて、患者の権利保障を中核とする医療基本法の制定への課題を提示し、患者と医療従事者との間の相互不信の克服に向けた道筋を展望するものです。
本書の執筆には、岡田教授、内田九州大学名誉教授のほか、熊本大学熊本創生推進機構 岡本洋一准教授、佐賀大学経済学部 内山真由美准教授、大阪経済法科大学法学部 大場史朗教授、久留米大学法学部 森尾亮教授、大薮志保子教授、山口大学経済学部 櫻庭総教授らが参加しました。
このうち、岡田教授はPartⅠchapter2?PartⅡchapter8?PartⅢchapter1?chapter2を担当し、水俣病が提示する歴史的な課題、医療崩壊現象が起こる歴史的構造とそれを克服するための法の在り方、患者の権利保障の歴史的意義を踏まえたその必要不可欠性、患者の権利を定めた医療基本法立法に向けての諸課題を提示しています。
また、岡本准教授はPartⅠChapter4?PartⅡchapter6を担当し、C型肝炎薬害被害をめぐる訴訟と、その後の立法が残した課題と医療におけるハードローとソフトローを比較?検討しつつ、医療におけるルール万能主義には警鐘が鳴らされるべきことなどを提示しています。
?
[目次]
はしがき (内田博文)
PartⅠ 日本の医療をめぐる被害と裁判
Chapter 1 ハンセン病(内田博文)
Chapter 2 水俣病(岡田行雄)
Chapter 3 HIV(櫻庭総)
Chapter 4 C型肝炎薬害被害(岡本洋一)
Chapter 5 精神科医療(内山真由美)
Chapter 6 優生保護法(内田博文)
PartⅡ 医事法の在り方
Chapter 1 医事法総論(内田博文)
Chapter 2 公衆衛生と社会防衛(内山真由美)
Chapter 3 医療供給体制(櫻庭総)
Chapter 4 医療従事者と専門家自治(大薮志保子)
Chapter 5 医療における適正手続(大場史朗)
Chapter 6 医療をめぐるルール(岡本洋一)
Chapter 7 医学教育(森尾亮)
Chapter 8 医療崩壊を防ぐ法の在り方(岡田行雄)
PartⅢ 医療基本法に向けて
Chapter 1? 患者の権利保障の歴史的意義と必要不可欠性(岡田行雄)
Chapter 2 医療基本法案に向けた課題(岡田行雄)
?
[書籍情報]
(タイトル)日本の医療を切りひらく医事法:歴史から「あるべき医療」を考える
(著者)内田 博文、岡田 行雄 編著
(出版年月日)令和4年2月28日
(ISBN)9784877988005
(判型?ページ数)?? 4-6?320ページ
(定価)本体2,700円+税
(URL)http://www.genjin.jp/book/b602572.html
詳細: プレスリリース本文 (PDF 201KB)
お問い合わせ熊本大学大学院人文社会科学研究部
担当:教授 岡田 行雄
電話:096-342-2363
e-mail:yukio※kumamoto-u.ac.jp
(※を@に置き換えてください)