世界初！「分裂酵母ジャポニカスKumadai-T11号株」を使用した芋焼酎の販売について

　熊本大学大学院先端科学研究部（理学系）（同研究部附属生物環境農学国際研究センター兼務）の谷時雄教授らの研究グループが新たに開発した「分裂酵母ジャポニカスKumadai-T11号株」を使用した芋焼酎が完成し、4月20日から限定1,020本で販売を開始します。

　分子生物学が専門の谷教授は、RNAの研究のために酵母を使った実験をしていたところ、偶然、分裂酵母ジャポニカスがアルコール発酵して良い香りを発することを発見しました。その後、醸造に適した分裂酵母株の育種を行い、「Kumadai-T11号株」と名付けた酵母が誕生しました。分裂酵母ジャポニカスは日本の苺から分離された酵母で、二分裂で増える特徴をもち、酒類の醸造に通常用いられる「出芽酵母」とは、遺伝学的にも大きく異なる大変珍しい酵母です。分裂酵母ジャポニカスを使った醸造は世界初の取組です。

　焼酎の製造にあたっては、天草市の天草酒造に協力いただき、2020年秋から仕込みを開始しました。

4月14日に熊本大学で会見を行った天草酒造の平下豊代表（左）と谷教授（右）

（商品について）
商 品 名　池の露 湯島 The Highest Yeast
発 売 日　令和4年4月20日（水）
予定価格　500 ml　3,000円（税込）
アルコール分　35％
販 売 数　1,020本
製 造 元　合名会社　天草酒造（熊本県天草市新和町小宮地11808）
販 売 店　熊本大学生活協同組合 学生会館ショップ、たちばな酒店、三嶋屋、猪本酒店ほか

（商品説明カードより）
島原半島と天草諸島のほぼ中間に位置する湯島。ここでしか生産されない、非常に希少な湯島芋を使用したのが天草酒造の誇る、最上級ブランド 池の露 湯島です。
この度お届けするのは、その湯島を特別な酵母で造った焼酎。その名も『池の露 湯島 The Highest Yeast』。酵母研究のパイオニア、熊本大学理学部の谷時雄教授が永年の研究の末に世界で初めて育成に成功した『分裂酵母　ジャポニカス吟醸香高生産 Kumadai株（※）』を使用。芋焼酎でありながら、吟醸感のある味わいに仕上がりました。最上級の酵母による珠玉の一杯。ぜひご賞味ください。
※分裂酵母ジャポニカス親株は国立遺伝学研究所 微生物機能研究室より分譲されました。（分裂酵母は均等に分裂していくのが特徴の酵母です）

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