Aspergillus属真菌から新規性の高い化合物を発見?新たな医薬品の開発に向けて?
Aspergillus
属真菌から新規性の高い化合物を発見!
?新たな医薬品の開発に向けて?
?新たな医薬品の開発に向けて?
- 熊本大学大学院生命科学研究部(薬学系)の塚本佐知子教授らの研究グループが、ある真菌( Aspergillus taichungensis )の培養物から新たな化学構造を有する有機化合物(インドールアルカロイド)を発見した。インドールアルカロイドは天然資源から数多く発見され、顕著な生理活性を有することが知られている。今回発見した化合物の新規構造は、今後、医薬品を開発する際の参考になると考えられる。
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本真菌が作り出す化合物は、以前近縁2種の真菌から発見した化合物と同様、「分子内Diels-Alder反応」により生成したと考えられる。しかしながら、本真菌の作り出す化合物の基本構造は、近縁2種のものとは異なっていることを明らかにした。したがって、これら3種の
Aspergillus
真菌が有する酵素(Diels-Alderase)の構造や機能を研究することにより、立体化学が完全に制御された有用性の高いDiels-Alder反応抗体触媒の開発につながることが期待される。
本研究成果は、科学雑誌「Angewandte Chemie International Edition」オンライン版でドイツ時間の2015年12月8日(火)に公開されました( 10.1002/anie.201509462R1 ) 。
本研究は、主に文部科学省科学研究費補助金?新学術領域研究「生合成マシナリー」の支援を受けて行われました。また、熊本大学、広島大学、ミシガン大学、コロラド州立大学との共同で行ったものです。
【論文名】
Taichunamides: prenylated indole alkaloids from
Aspergillus taichungensis
(IBT 19404).
【著者名】(*筆頭著者、??責任著者)
Ippei Kagiyama*, Hikaru Kato, Tatsuo Nehira, Jens C. Frisvad, David H.Sherman, Robert M. Williams, and Sachiko Tsukamoto**
【掲載雑誌】
Angewandte Chemie International Edition
【詳細】
プレスリリース本文
(PDF 524KB)
熊本大学大学院生命科学研究部
(薬学系)天然薬物学分野
担当:教授 塚本 佐知子
電話:096-371-4380
E-mail:sachiko@kumamoto-u.ac.jp
(※を@に置き換えてください)